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程ほどのストレスは身の為らしい

2021.02.22

多田社長の住宅論―24

私の悔やまれた経験ですが…

東京で事業をしていた長男で私の兄が新築しました。

夫に先立たれた後、私の家に同居していた母を引き取ることになりました。

三男の私の家で、いたずら盛りの孫の突進に身を硬くしていた母です。

ましてや昔気質の母にとって長男に面倒を見てもらえるのが一番うれしいはずです。

喜んで引越していきました。

長男夫婦が仕事に出てしまうと一人ぼっちの母は何もすることがありません。

昼ごはんも嫁が用意していってくれますし。「ゆっくりテレビでも見ててね。」に象徴される誠に一見幸せな生活でした。

少なくとも数か月間は…

ところが皆さんが想像された通りの事が起こり始めたのです。

そうです、認知症現象です。交番からの連絡、ご飯を食べていないとの発言、家に居ながら家に帰るとの行動等をとるようになる

のに2年とかかりませんでした。我が家に居た時の母しか見ていない私には信じられませんでした。

しかし暫くぶりに私の家に来て馴染みの美容室に行った母を車で迎えに行ったら『お前、一円貸しておくれ』と、「なんに使う

の?」と私。『お前に迎えに来てもらう電話を美容室でかけてもらったから電話代を払うからさ』…あっ本当なんだ…

アルツハイマー型認知症とパーキンソン病とでそれから一年半ほどで母は亡くなりました。

もし、故郷で三人の孫の相手をしたり、嫁と馴染みの店に買い物に行ったり、たまには私に嫁の悪口を言ってもらっていたら

もっと長生きできたのではないかと、悔やまれて仕方ありませんでした。

いかにストレスや不安のない生活を求めても、次から次へとストレスと不安の種は尽きません。

しかし、このストレスや不安こそ生命の原動力というか、生きていくのに必然な要素だということが分かります。

とすれば、ストレスや不安を抱えながらも幸せを感じられるようにならなければ、いつになっても幸せは蜃気楼でしかない

のですね。ストレスや不安があるのは当たり前、むしろ生きていくためには必要要素と考えると少し気が楽になりませんか?

話は変わりますが、家づくりでも似たようなことがあります。

高気密高断熱は当たり前、段差もなく温度差もない完璧なバリアフリーの家。

外の騒音も聞こえず、家の中にいる限り快適そのものの住宅づくりに私たちは精を出しております。

ですが、この完璧で快適な住宅で育った子どもや生活するお年寄りが本当に幸せになるのでしょうか?

やがて世間、そして海外に出て活躍できる体力と気力が子どもに育つのでしょうか?

お年寄りが積極的に外に出ていくのでしょうか?

外でのストレスが多すぎる現代だからこそ、せめて家の中は安全な、快適な癒しの空間でなくてはならないという説が

正しいと思いたい住宅家の私です。

ですが、文部科学省の教育方針のようにゆとり教育がいいと、あれほど叫んでいたのに今ではそれが間違いでした。

…と、同じ結果にならなければいいのですが。

将来、高いお金を取って過酷な体験をさせるツアーや、体験設備を持つビジネスが大繁盛しないことを願います。

※後記:母が亡くなってから30年後の令和元年に今度は妻が認知症となり介護施設のお世話になっております。

 

 

 

 

 

 

 

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